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2015年5月20日水曜日

4046について その1

どうも、なかたじゃない方です。
 宣言通り更新します。

早速本題ですが、海外のテスラやIHの作例を見てるとよくCD4046や74HC4046等のICをPLLに使用しているのを見かけます。4046は2個の位相比較器と1個のVCO(電圧制御発信器)が入っていて、丁度テスラやIHのようなLC共振回路を制御するのに便利なんですね。LC共振回路はLとCのインピーダンスが打ち消し合って0になるポイントが共振周波数となりますが、特にIHのような負荷の状況がコロコロ変わってしまう回路はその都度共振周波数を合わせ直してやる必要があるわけです。そこで4046でPLLを構成すれば、自動的に負荷の状態に合わせて周波数を勝手に調整してくれるという神的なことができるわけです。

しかし、作例の中には4046の位相比較器を使っているもののうまくVCOと接続されていないものや位相のずれを考慮していないものもありました。 ということで今回は4046を完璧に使いこなせるように各ピンの機能や、周辺回路を考えていこうと思います。

まずはすべての基本となるデーターシートを見てみましょう。
http://eeshop.unl.edu/pdf/CD4046BC.pdf
まず簡単なVCO部分から見ていきます。
 少し見づらいですが、問題ないでしょう。
6,7ピンは内部の発振回路用のタイミングコンデンサです。9ピンがVCOINでここの電圧で、周波数を制御します。周波数の下限と上限は 11,12ピンで決まります。データーシート内にコンデンサと抵抗のいくつかの組み合わせでの周波数の変化のグラフがあるので参考にしましょう。ここを可変抵抗にすればVCOで可変できる周波数の範囲も変わるので調整には便利かもしれません。そして5ピンですがこいつはVCOの出力を禁止するピンで、注意したいのがVCCに接続した時に発振が禁止されます。普段はGNDに落としとけば問題ありません。4ピンがVCOの出力でここからデューティー50%の矩形波が出ます。CD4046なら最大0から18Vまで振れますが電流はあまり取れないので直接駆動できるのはLED程度でしょう。
続いて二個の位相比較器(PCⅠ、PCⅡ)についてです。PCⅠは図の通りEXORを利用した位相比較器となってます。PCⅡはフリップフロップを使用した位相比較器です。両方共入力は共通の14、3ピンで、ここは最低でもロジックレベルの信号を入れるのが望ましいでしょう。実験したところダイオードのクリッパで0.6V程度にした信号では作動しないことがありました。しかしICの耐圧を超えてもまずいのでツェナーダイオードかショットキーでクランプするなどして対応しましょう。
さてPCⅠの出力ですが、EXORの真理値表を思い出すと二入力のEXORでは入力の値(HI LOW)が異なる時のみ出力がHIですね。 ということは2つの入力が完全に一致している時は出力はLOW、どちらかが遅れたり、進んだりしていると入力の立ち上がりと立ち下がり
で少しHIになってLOWみたいな感じになるのは想像できますね。
 3つの波形のうち上下2つが比較したい信号入力で真ん中がPCⅠの出力です。比較対象の上の信号が2パルス目からt秒遅れているのでEXORの出力が変化しているのが見て取れます。先の2パルスは完全に同じなので出力はLOWのままです。
お気づきの方もおられると思いますが、このPCⅠではどちらの信号が遅れている、進んでいるというのを検出するのは少し難しい気がします。PCIを使用する場合は位相差が0の時に周波数を上限か下限に近づくように制御される(と思う)ので、位相がずれる方向を一定にしておく必要がありそうです。

そこでPCⅡの出番です。こいつはフリップフロップを利用したもう少し高度な位相比較器で2つの信号の位相差から位相が進んでいる、遅れている、合っている、と三種類の状態を出力することが可能です。これを使用すれば、周波数を上げるべきか下げるべきか検出することができるのです。どんな動作になるのか実際に回路を作って実験してみました。
とても簡単な回路です。
 13ピンからの出力でLED光らせるだけです(やべぇこれめっちゃ楽しい)
これをファンクションジェネレーターとハーフブリッジとLC、適当なドライブ回路につないで、共振周波数付近で周波数を前後してみると、入力周波数が共振周波数以下の時は下側のLEDが点灯(つまり出力はHIGH)、入力周波数が共振周波数を上回っている時は上側のLEDが点灯(つまり出力はLOW)します。位相がほぼ同じ時には両方のLEDが点灯します。こいつの出力をVCOにつなげば共振周波数を追尾してくれること間違いなし!と言いたいところですが、実は回路の様々な部分で位相のズレが生じます。電流も観測しながらファンクションジェネレーターをいじるとよく分かるのですが、共振電流が最大つまり共振周波数とピッタリな時よりちょっと前や後でLEDが両方点灯します。 理想的な回路では共振した時に入力と出力の位相がピッタリ合うはずですが、すこしズレているようです。位相の基準入力をファンクションジェネレーターから、ゲートドライブトランスの直前にしてもまだずれているので、ゲートドライブトランスやその後のパワー回路での位相ズレがあるようです。これを補正すれば完全に共振周波数でPLLをロックできるはずですが、それについてはまた次回ということにしましょう。
 それではまた…

おまけ:つかったファンクションジェネレータ

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